ウコン(ターメリック)は古くからその抗炎症作用で称賛されています。その効果は主に活性成分のクルクミンによるものです。
その抗炎症作用にあやかりたいと、痛み、二日酔い、PMS、そして強力な抗酸化作用をアンチエイジングのためにサプリとして大変好まれています。
ウコンの摂取によって、肝臓が胆汁酸の生産を活性化し、脂肪の消化をスムーズにする助けとなります。
しかし、特定の腸内細菌によってはウコンの効果が逆転する可能性があります。胆汁酸の代謝に関わる腸内細菌は、胆汁酸を代謝して胆汁塩を生成し、再び肝臓に戻す役割を持っています。しかし、このプロセスが過剰に行われると、胆汁酸の循環が過剰になり、脂肪肝疾患を含む様々な健康問題を引き起こす原因となる可能性があります。
胆汁酸の過剰は以下のような健康問題に繋がることがあります:
1. 腸の炎症や損傷:
- 過剰な胆汁酸が腸に存在すると、腸の粘膜を刺激し、炎症を引き起こすことがあります。これは時には腸の損傷や腸の透過性が増加する(リーキーガット)原因となることがあります。
2. 肝疾患:
- 胆汁酸の異常な蓄積は、肝臓に負担をかけ、肝炎や肝硬変などの肝疾患を引き起こす可能性があります。
3. 胆石の形成:
- 胆汁酸のバランスが崩れると、コレステロールが過飽和状態になり、胆石が形成されやすくなります。
4. 脂肪の消化不良:
- 胆汁酸が適切に機能しない場合、脂肪の消化が十分に行われず、脂溶性ビタミンの吸収不良を招くことがあります。
胆汁酸の適正なレベルを維持することは、消化器系の健康を保つために非常に重要です。
したがって、ウコンの摂取やその他の健康補助食品の使用を考える際には、個々の体質や腸内細菌叢の状態を考慮することが重要です。特定の食品の効果を最大限に引き出すためには、個々の体質や健康状態に合わせた摂取量や方法を検討することが重要です。
また、精密栄養学の観点から「ある人の食べ物は他人の毒」という考え方をさらに掘り下げることもできます。毎日同じものを摂るときは、しっかり身体のサインを見逃さずに、食事やサプリメントを見直しましょう。
次回のアカデミーの会員資料により具体的かつ専門的な情報を配信いたします。
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